デジタル化・AI活用方針(データと運用の設計)

三層構造を支えるのは「信頼できるデータ」と「毎月回る運用」です

当事務所のサービスは、次の三層構造で設計しています。

  1. 会計・税務(決算・申告)
  2. 経営管理(業績・リスク)
  3. 財務戦略アドバイザリー

この三層を機能させる前提は、特別なツールではなく、信頼できるデータが、毎月、同じ型で更新されることです。

このページでは、当事務所がどのような考え方でデジタル化・AI活用に取り組み、三層構造を支える“土台”を整えているか(整えていくか)をまとめます。


当事務所における「デジタルインフラ」とは

当事務所が言うデジタルインフラは、システム開発やツール導入そのものではありません。
意思決定に使える状態を、再現性をもって回すための「データと運用の設計」です。

具体的には、次の要素を指します。

  • データ:会計データ/証憑/残高根拠/部門・拠点・案件等の軸(粒度)
  • 定義:科目・KPI・採算の定義、例外処理ルール、更新タイミング
  • 運用:締め(毎月の決算)・チェック・レビュー・改善が回る手順
  • 説明可能性:金融機関・株主・税務当局に「根拠付きで説明できる」状態
  • 統制・セキュリティ:権限・履歴・保管・共有のルール(最小権限・トレーサビリティ)


デジタル化・AI活用の方針(5つの原則)

1)会計・税務(コンプライアンス領域)は「実績あるシステムの活用」を推奨する

会計・税務は、正確性と説明可能性が最重要です。当事務所では、決算書・申告書の信頼性を確保する観点から、実績ある会計・税務/MASシステムの活用を推奨しています。

2)目的は「速さ」ではなく「信頼」と「説明可能性」

自動化やAIは、作業を減らすための手段です。当事務所は、根拠が追えること/説明できることを最優先に設計します。

3)“毎月の対話”が回ることを前提に設計する

三層構造の中心は、会計を起点とした毎月の対話です。締めの遅れ・例外の多さ・属人化を放置せず、「毎月同じ型で更新される」状態に寄せます。

4)入力負荷はできる限り下げる(ただし品質は落とさない)

API連携、学習機能、AI読み取り等を活用し、入力・確認の負荷は下げます。一方で、例外処理・証憑・残高根拠は軽視せず、品質担保のポイントを明確にします。

5)定義(言葉)を揃え、小さく整えて改善を積み上げる

「売上」「粗利」「KPI」「部門」などの言葉がズレると会議が噛み合いません。ツールより先に、定義と粒度を揃えることを重視し、使いながら改善が積み上がる設計を優先します。


三層構造を、デジタルでどう支えるか

① 会計・税務(決算・申告)を支える

  • 締め・例外処理・チェックの型を整え、毎月の数字の確からしさを担保
  • 残高の根拠(残高明細・補助資料)を揃え、説明できる試算表・決算書へ
  • 証憑・履歴・ルールを整え、申告書の品質と説明可能性につなげる

② 経営管理(業績・リスク)を支える

  • 予実差異を扱える粒度(部門・拠点・案件等)とKPI定義を整える
  • 変動損益(限界利益)や部門別採算など、意思決定に必要な切り口を“回る形”にする
  • KPIとキャッシュ(運転資本・資金繰り)を接続し、兆候を早めに捉える

③ 財務戦略アドバイザリーを支える

  • 投資・資金調達・M&A等で必要になる前提データ(実態・根拠・継続性)を整える
  • 「論点・選択肢・影響(利益/キャッシュ/税務)」を比較可能にするためのデータ準備
  • 実行後のモニタリングを、毎月の対話に戻せる状態をつくる


当事務所が目指す“付加価値”(基盤+α)

会計・税務領域は基盤システムを前提としつつ、当事務所では次のような“接続”を設計していきます。

  • 会計データを起点に、販売・給与・請求・CRM等のアウトプットを「経営管理に使える形」で接続
  • 指標(KPI)や粒度(部門・拠点・案件)の定義を揃え、同じ数字で議論できる状態をつくる
  • 社内で分析を回すためのテンプレ(予実差異→ドライバー→打ち手)とレビューの型を整える

※ベースの仕組みは当事務所側で整備し、毎月の対話(定例)で改善が積み上がる運用を優先します。


オプション:デジタル化・軽量な仕組み提供

原則として、当事務所の支援は「会計を起点とした毎月の対話」を中心に設計しています。  

そのうえで、クライアントの要請に応じて、運用負荷の低減や内製化を目的とした軽量な仕組み提供をオプションで行う場合があります(個別お見積り)。

例:

  • 項目辞書(データ定義)/KPI定義書の整備
  • 軽量な連携・整形の自動化(CSV/API等の運用設計)
  • 定例資料テンプレの整備(KPI、予実差異、採算、資金繰り)
  • 社内で作成した分析・モデルのレビュー(品質担保・組織学習)

※大規模なシステム開発の請負を前提とするものではありません。


会計・税務/一部の経営管理で推奨するシステム(TKC)

会計・税務はコンプライアンスと説明可能性が重要です。
当事務所では、クライアントのご要望(決算書・申告書の信頼性を確保したい/金融機関や株主に説明できる成果物にしたい)に沿って、会計・税務および一部の経営管理(MAS)の運用において、TKCのクラウドシステムの導入を推奨しています。

TKCの帳票・運用は、毎月の数字を固め、説明できる成果物へつなげるうえで有効です。当事務所では、その“標準で整っている成果物”を活かしつつ、必要に応じて他システムのデータも接続し、経営管理に使える形へ整備していきます。


当事務所独自のデジタルインフラ(Azure / AI-ready)

上記の推奨システム(TKC)による会計・税務/一部の経営管理の運用を前提に、当事務所では、会計データやその他システムのアウトプットを経営管理に活かすための仕組みを、事務所側(Azure上)に整備しています。

ここでの目的は「ツールを増やすこと」ではなく、信頼できるデータが、毎月、同じ定義・同じ粒度で更新され、AIや分析に“使える形(AI-ready)”になることです。

  • 接続:会計データに加え、必要に応じて販売・請求・給与・CRM等の出力を、経営管理の目的で接続  
  • 定義:科目・KPI・採算の定義、部門/拠点/案件などの粒度、例外処理ルールを統一  
  • 運用:毎月の締めとレビューが回り、学習が積み上がる“型”にする(属人化を減らす)  
  • ガバナンス:権限・履歴・共有ルールを整え、説明可能性と統制を確保

※日々の分析や運用を当事務所が丸ごと代行するのではなく、社内で回せるように「データ」「指標」「レビュー」の型を整えることを重視します。  

※必要に応じて、軽量な自動化・テンプレ整備等をオプションとしてご提案する場合があります(個別お見積り)。

初回ご相談

現状の締め運用、データの整備状況、いま困っている論点(締めの遅れ/根拠不足/定義ズレ/KPI不整合 等)を伺い、三層構造を支えるために「どこから整えるのが最短か」をご提案します。

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